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佐藤康司
〔キーワード〕関連づけ,認知的能動性尺度,受動的認知,問題解決
研究1では、学習者による知識の関連づけの成立を測定し、課題解決や興味に及ぼす影響について検討した。119人の大学生が水に対する期待の溶解度と海流について書かれた二つの教材文を読んだ後、教材文の理解と関連づけを測定する問題に回答した。学生の半数は二つの教材文に関する関連づけ情報を提示されたが、残りの半数は提示されなかった。その結果、外的な関連づけ操作は直接には課題解決を促進せず、関連づけの成立が課題解決を促進することが確認された。また、関連づけの成立に学習者の何らかの内的要因の関与が示唆された。研究2では、学習者における受動的な認知の傾向を測定する「認知的能動性尺度」の信頼性を検討するとともに、受動的認知の傾向が関連づけや問題解決を阻害するかを調査した。研究1と同じ対象者82人について、認知的能動性尺度の得点と関連づけの可否との関連を調べてみると、認知的能動性が低いほど関連づけが困難であることが見いだされた。また、認知的能動性が発展的な課題の解決に影響を与えることも確認された。従って、認知的能動性が「学力格差」の問題と密接に関わる可能性があると考えられた。