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作間慎一
〔キーワード〕説明文の指導,事例拡大指導,一般的知識一事例的知識構造,外延的理解
<p>本論文では,説明文の理解を促す事例拡大指導について報告する。すなわち,一般的知識-事例的知識構造をもった説明文について,説明文に述べられた一般的知識の内包的な理解の指導に止めることなく,説明文には書かれていない新しい事例を学習対象とする事例拡大指導を行うことで,外延的な理解と興味・関心を促すことが期待される。そこで,一般的知識一事例的知識構造をもつ説明文『地図が見せる世界』を教材にして,教材文には取り上げられていない地図6種類を拡大事例とした指導を小学5年生を対象に行った。授業は,説明文の指導をまず行い,その後,拡大事例の地図に関わる予想や,提示した地図に関する応答を求めた。拡大事例に対する児童の応答と,授業後の感想文によると,拡大事例に対して外延的な理解が少なからず示されたこと,拡大事例に対する興味が示されたことがわかった。通常なされる要約指導が説明文の内包的理解に閉じがちであったのに対して,事例拡大指導は,説明文の外延的理解を促す方法として有効であると考えられる。